「Color」っていうiPhoneアプリを使った演劇って面白そう、な予感。

いやもう「Color」ってアプリ、演劇で使ったら面白いんぢゃないの、っていうだけのお話です。

iPhoneアプリ「Color」を使ってみた。

一ヶ月ほど前だったか、こんな記事を読んだんです。
タイトルを見て、「こ、これは・・・!?」と煽られました。ハイ。ミーハーです。

常識を揺さぶる新アプリ「Color」は、新たな時代を築けるか【湯川】
http://techwave.jp/archives/51641317.html


な、なんか凄げ・・・。
「常識を揺さぶる」だの「新たな時代」だのシリコンバレーがエキサイト」だの「設計思想が完全にポストPC」だの「4100万ドルの出資」だの果ては「10年に1度か2度、すべてを変える企業が登場する。Colorはそんな企業だ」だの、ちゃんと理解していなくても全ての言葉が「とりあえずダウンロードしとけ」と私に囁いている、そんな風に思えました。


というわけで、ためらうことなくダウンロードしてみたわけですが、このアプリ、ようするに「近くにいる人と勝手に写真共有しちゃうサービス」です。
他のサービスのように、フォローしたりフレンド登録したりしてつながっている人と写真共有するわけぢゃない。100フィートだかの圏内で同じようにColor使っている人の写真がバンバンタイムラインにあがってきて勝手に写真を共有しちゃう、というわけ。


これ、正直なところ、周りに使っている人がいないと面白さがよくわからないです。
でも逆に、周りに使っている人がいると、途端にけっこうドキドキしはじめます。


会社の送別会の様子をパシャパシャと何気なく「Color」で撮っていたときのこと。ふっと見たら、別の飲み屋(しかも自分が知っている店)でビールの写真をパシャパシャ撮ってる人の写真が入り込んで来てるぢゃなかですか!! これだけでもちょっと驚いたんですが、「だだだ、誰?!」とキョドっているうちに、その「見知らぬ、けど近くにいる人」は私の写真に「イイネ!」をつけてくれまでしたのでした。
ええもうアレです、こうなると次の日は会社近辺を歩いて人とすれ違うたびに、こいつか、こいつが私に「イイネ!」をくれた人くぁー!! などといい意味で悶々してしまうわけです。いい意味の悶々ってよくわかりませんが。

「Color」を演劇で使ったら...?

さて、この「Color」というアプリですが、これ演劇見ながら使うことができたら面白そうです。
近い空間にいる人と写真がシェアできるわけですから、演劇には持ってこいです。いやもちろんパシャパシャ音が鳴るのでじっと集中して見るタイプの演劇だとキビシイでしょう。ただ、演劇のカテゴリー的な特徴である「わざわざみんなが同じところに集まること」に対して、今までとは違う角度から意義を与えてくれそう、とかそんなことを思ってしまうのです。


たぶん観る場所によって違う感覚が得られるタイプの演劇だとハマるんじゃないでしょか。
維新派のような巨大な舞台だったらどうでしょう。「あ、そこからだとそんなふうに見えてたの!」っていうまた別の驚きがありそうです。
もしくはゴキブリコンビナートのような客が逃げ惑わなければいけない舞台だったらどうでしょう。ゴキコンの役者さんの「すご顔ショット」がタイムラインにバンバン上がる、のを見ながらうひょうひょと逃げる、なんていう恐怖の舞台とかちょっと立ち会ってみたい。


そういえば他のジャンルで、似たような例がありました。
例えばビースティ・ボーイズ 撮られっぱなし天国という映画。

観客50人一人ひとりにビデオカメラを渡してライブを撮ってもらい、それを編集して一本の映画にする、というもの。


あるいは、□□□(クチロロ)の『演奏撮影会』というライブ(こちら紹介記事→ http://ro69.jp/news/detail/32509)。
観客はiPhoneからUSREAMでライブの様子を中継し放題、というもの。これ、私も行きましたが観客には「カメラクルー」のような腕章が手渡され、会場にはiPhone用の充電器も完備する、という手の込み用。「多次元中継」なんて言葉が使われているのも納得なライブでした。


あと、そうそうこの「Color」、アメリカの演出家ジョン・ジェスランとか面白く使ってくれそうな気がします。

生で舞台を見たことはないのですが、〈視線〉の設計がすっごくうまい人という印象があるので、見てみたい見てみたい見てみたいなー、と思うのでした。

静岡のカラーはいかに。

しかし、タニノが静岡での山ごもりを初めてはや3週間。
徐々に、野外舞台にタニノの脳内が姿を現しはじめたみたいです。

《エクスターズ観察日記・3》 何か建ちました
http://spac.or.jp/blog/?p=4568


そろそろ私も行かな。行ったらご報告しまーす。
(吉)